エクセルマクロ、生物学、生命科学、きのこ、禅

偶然に出会ったものごとについて書いていきます。

「利己的な遺伝子」の中の「ミーム」

リチャード・ドーキンスは、ニコ・ティンバーゲンの弟子だった。ニコ・ティンバーゲンは、生得的行動、すなわち、生まれながらにしてちゃんと知っている行動、を研究していた。生まれながらにしてちゃんと知っている、とは、遺伝子がその行動を記憶している、とも言える。遺伝子なので、親から子に伝わる。でも、行動の中には、子から親にも伝わるものがある。親が子の真似をするのである。この場合の要素をリチャード・ドーキンスは、「利己的な遺伝子」の中で、ミーム(meme)と名付け、遺伝子(gene)と対比していました。ミームは真似ることで伝わっていく。そして、これは、生まれた後に、誰かから教えられて、初めてできるようになる行動ということだ。

 剣道の先生から、「燈々無尽」という言葉を聞きました。剣道の作法や流儀は、書物に書いてあっても、なかなか伝わらず、直接、見聞きして、身に付くもので、「燈々無尽」の1つの燈の意義のようなものを伝えたかったのだと思います。この燈がミームですね。